次回ライブ

■次回ライブ■
2017年12月19日(火) 下北沢BIG MOUTH

2015年12月18日金曜日

京都、名古屋に歌いに参ります

ライブスケジュールでもお知らせしていますが、2016年1月前半、京都・名古屋と歌いに参ります。

2016/1/9 京都 DEWEY
http://kiyamachi-dewey.com/

2016/1/10 名古屋鑪ら場
http://tataraba-live.com/

DEWEYさんは以前icon girl pistolsとしてお邪魔したことがありましたが、その日の21時の新幹線で帰らねばならず、あまりゆっくりできませんでした。非常にあたたかな雰囲気で素敵な場所だった記憶があります。

名古屋という街には意外とこの人生で初めて参ります。当然初めてのライブ場にお伺いする事になるわけですが、写真で見る限りえらく特別な空気感を醸し出しているライブ場でした。

どちらも今から大変楽しみにしているわけですが、この機会を作ってくれたのが、夜ハ短シの山口進氏です。京都・名古屋と連日彼と共に歌わせてもらいます。

東京を離れて彼とどんな話をすることになるのか、お互いの歌が何を残してくるのか、色々な夢を見させてくれるような2日間になりそうです。山さん誘ってくれてありがとう。

京都のみなさん、名古屋のみなさん、ほとんど初めましてになりますが、どうぞよろしくお願いします。

僕は自分にしか歌えない大切な歌をもっていこうと思っています。
アルバムも持って行きます。聞いてもらえたらうれしいなあ。

さあ、もう甲府ハーパーズミルのライブまで間もなくです。
まずは山梨の皆さん、おいでよ、おいでよ、おいでよ。

2015年12月12日土曜日

夜ハ短シワンマンライブからの12月後半3人の歌唄いミニツアー

音楽を作って演奏している人よりも、その音楽を利用して商売をしている人の方がお金を持っているなんておかしなことですね。

昔からそういうもんだと言っちゃえばお終いですが。

さてさて、先日は夜ハ短シのワンマンライブをお手伝いさせていただきました。ピアノメインで、時々ギターを弾いたり色々と。

リハーサルは2回だけ、新曲も5曲くらい。それでも結構すんなりと準備できたのは、彼らの曲の覚えやすさといいますか、強さがあるからだと思います。

音楽が頭に残る強さを持っているかどうかというのには色々な条件がありそうだなということはこれまでの経験でなんとなく分かってきていますが、1番の要素はやはりメロディーの流れだと思うわけです。一つのメロディーの作りがどうこうというわけではなく、曲全体を通してメロディーがあるべきように流れて繋がっていく、その説得力があるかどうかということです。

山口進氏の書く曲にはその説得力が圧倒的にある。過去の曲を遡って聞いても常にその強さがある。今までどれだけ真剣に音楽を聴いてきて、ボツ曲を含めてどれだけの曲を書いてきたのか、その懐の深さが表れているものだと思います。

同じように飽きもせず曲を書いてきた立場だからか、ただ単に感覚が近いのか分かりませんが、僕は彼の曲を貰うと、彼がやりたがっていることがすぐに理解できる(気がしている)

そういうわけで夜ハ短シからサポートを依頼される事は、自分にとっては苦労が一つも無く、楽しみしかないのです。楽曲だけでなくバンドにもすんなり入っていけるのは、勿論マッチが誰よりも曲を理解して、バンドを理解しているからで、自分のための空間を自然と用意してくれているからなのでしょう。

今年の後半は特にまた、よよよ_ゐ、夜ハ短シ面々にお世話になりましたが、来年からもさらに密に面白い活動ができるんじゃないかなと思います。20代では中々出会えなかった、本当に才能ある人達と関われて幸せなことです。僕はその才能を絶対に終わらせない。音楽家は音楽を利用している人達よりも上位にあるべきです。

9月の浅草から始まった、山口進、よよよ_ゐ、白倉新之助、3名の関わる愉快な東京ミニツアー。10月には下北沢440があり、それからこの夜ハ短シワンマンライブも番外編。
ついにクライマックスとして年末3day連続ライブに突入します。

あんまり僕はこういう言い方はしないんだけど、これは言わずにはいられない。どの日に来ても確実に、最高に、楽しいと思います。何故なら僕が誰よりも楽しみにしているから。

12/21
甲府ハーパーズミル
「ハーパーズミルというカレー屋で」
出演:えあどぐべ、白倉新之助と踊る子守唄、夜ハ短シ
open 18:30 / start 19:30
¥2800(1ドリンク込み)

12/22
渋谷nob
「icon girl pistols presents "Libero Xmas"」
出演:icon girl pistols、夜ハ短シ、よよよ_
ゐ、Dead Sea Dropouts、白倉新之助と踊る子守唄
open 18:45 / start 19:30
¥2500(飲み放題) or ¥1500(1ドリンク込み)

12/23
浅草Tokyo Knowledge
「3人の歌唄い vol.2」
出演:山口進、白倉新之助、よよよ_ゐ

入場無料(投げ銭スタイル)


2015年11月14日土曜日

暴力についてまた考え始めないといけない

Facebookの災害時情報センターを通じて、フランスの友人が自分の無事を知らせてきた事で、パリのテロを知りました。僕は10年以上前に半月ほどパリに居て、その時の感覚が今の自分にも影響を与えてる。美しい街に穴が開き、美しい窓ガラスが割れ、美しい人びとが死に、美しい旗が引き裂かれたというのか。

これはつまり日本にいたっていつ銃撃されるか分からない状況なんだと、いつ命を落としてもおかしくないんだと、そう現実的に思いながら生きていないといけないということだろう。


暴力について折に触れて昔から考えているのだけれど、暴力に屈しないと憤れるのは傷ついていない周りの人間で、暴力を受けた本人は反撃する意欲も削がれ、もしくは既に反論する生命を絶やしているかも知れない。暴力に対峙するってことは、いつでも手遅れなんだ。後出しジャンケンなんだよ。



パリの風景(2003年頃)


縦笛と暴力(1999)

「そっと僕の指を見て」
何て名前
何て夢の無い人達が君を殴るのかと
君をいたぶる訳は
そんな無邪気な眉の動きが
あまり好きじゃなかったからさ

縦笛が響く
他人の痛みがどんなに役に立つものかって
夜の交差点は僕のモノ
うつ伏せで

2015年11月11日水曜日

11/11 白倉新之助と踊る子守唄 11/12 白倉新之助第2回企画「放蕩一代記」

11/11水曜日ポッキープリッツの日、ってどれだけの人が書くんでしょうねその日に、三軒茶屋グレープフルーツムーンにて、「白倉新之助と踊る子守唄」のライブがございます。

子守唄ちゃん達のおかげでソロアルバムの曲もCDを再現、いやそれ以上のものになりそうです。

特筆すべきはピアノのカモシタマリちゃん、この日出演する「夕焼けアフロ」というバンドのピアニストです。つまり彼女は2ステージ。歌心のあるピアノが僕の音楽もぐーっと広げてくれています。

それからベースに高津大樹。20代初めに出会って、quizmasterというバンドを結成した仲でございます。彼には信頼しかないので、久々の公式戦がただ楽しみ。今までどれくらいの曲を彼に作って聞かせただろうか。そのどれにも彼なりの意味を感じ取って演奏してくれました。なんか最近結構痩せてきているのが残念です。

ギター白石経はまた新しい機材持ち込み予定。ドラム真野敬史はDJの腕を磨いているとか。

11/11(水)三軒茶屋GRAPEFRUIT MOON
[TOMORROW'S PLANET] 
出演 : 森永陽実 / 夕焼けアフロ / シキレコード / 白倉新之助と踊る子守唄

OPEN18:30/START19:00 
前売り¥2300/当日¥2800(共にDRINK別) 
予約 : info@grapefruit-moon.com 

この日の踊る子守唄は
真野敬史、白石経、カモシタマリ(夕焼けアフロ)、高津大樹(quizmaster)


そして、超弩級企画へと続くわけです。
翌11/12木曜日、亀有キッドボックスにて白倉新之助第二回企画を開催します。



この画像の通り強烈です。
ひょんな縁から偶然重なった四人が、亀有の小さな部屋で相見え、そして、別れ、旅立ちます。放蕩息子たちはそれぞれのやり方で、人生を最大限に遊び尽くそうとするのです。

出演者のバックグラウンドは詳しく述べません。その人について自分で調べて考えてみるってのが、新しいものに出会うにあたって大切な事ですよね。ただ一つ言える事は、写真はこんな感じですけど、この中に怖い男は1人もいません。優しい男どもです。
信じるか信じないかはあなた次第アップトゥーユー。亀有で確かめてみて下さい。

ちなみにですけれど、この写真はこの明らかに女子向けのアプリで作成しました。


お待ちしています。注意点が2つほど。
※当初の告知よりスタート時間が15分早まっています。19時15分くらいから始まります。
※大変狭い会場です。着席でご覧いただくためには、早めのご来場をよろしくお願いします。

11/12(木)亀有kidbox
白倉新之助第二回企画
「放蕩一代記」
出演:白倉新之助、若衆一麻、室田晃(ピラニア楽団)、よよよ_ゐ

open18:30 start19:15 ¥2000 ドリンク別

2015年10月27日火曜日

The Velvet Teen




Chrisに誘われてThe Velvet Teenの来日公演へ。

こちらのヴェルヴェットはアンダーグラウンドな香りは撒き散らさないものの、すこぶる素晴らしいバンドだった。

バンドに天才は要らない。ただ音楽への情熱と、互いの信頼があればいいのだ。バンドは3年くらいでパッと散るか、さもなくば一生やり続けるか、そのどちらかだ。

アメリカはこういう普段着なのにスペシャルなバンドをそろりと生み出してしまう。これまでもこれからも、彼らはボロのバンで一生をかけて世界を旅するのだろう。

色々な国の色々な人種が、同様にエレキギター、ベース、ドラムを使ってバンドをやっているという事の不思議を、月曜の新代田にアメリカのかっこいいバンドが演奏するのを見て考えました。

バンドはいい。バンドはかっこいい。バンドは青春であり、夢であり、それこそ結束であり、時に惰性でもあり。バンドは情けない。バンドは白い目で見られることもある。でも赤い目でも黄色い目でも見られることがある。

つまりバンドはいい。
バンドはかっこいい。
先生バンドがしたいです。
パンが無ければバンドをすればいいじゃない。
生まれ変わってもまたバンドに生まれたい。
バンドはいい
バンドはいい
バンドはいい・・

クリスです


                      (撮影:まっち)
そんな10月26日、おーたむん。

2015年10月17日土曜日

絶望のち笑顔

下北沢440、お集まりの皆様ありがとうございました。

前にも書いた通り、あまりにも衝撃的な音楽を放つ山口進、えあどくべとの共演。半年前だったらきっと押し潰されていたでしょうし、ライブ自体を断っていたかも知れません。

これは中々リスナーとして体験できるものではない、演者の特権ですけれど、共演してみないと分からない凄さというのがあります。
同じ音響、同じお客さんの前で、どれだけのパフォーマンスをするかという点で、観ているだけでは分からない自分との相違点を気付かされます。

勿論それは音楽の勝ち負けということではありません。音楽には勝ち負けはない。ただ、自分に嘘をついていない表現をできているかどうかという「純度の高さ」においては、同じ領域に達しているかどうかの差が明白です。観ている方がどう思おうと、演者本人はそれに確実に気付いていますし、そこに鈍感な人はそこまでだと思うのです。

今自分の表現の純度が理想に届かなくたっていい。けれど、理想までどれくらいの距離があって、何をしなければならないのかを、我々は毎回痛感しなければならないのです。

山口進もよよよ_ゐ率いるえあどくべも、きっと何度もそういった瞬間を超えて純度を高めてきたのでしょう。僕は僕なりの道筋でそれをやってきたつもりでしたが、2、3年前に出会った彼らは、自分のやってきたことの遥か上のレベルで、もっともっと純粋に歌を、音楽を愛していた。というよりも、信じていた。

僕が前に書いたように音楽を辞めようかと思わされたというのは、そういう差を痛感させられたからでした。音楽のクオリティ、演奏の上手い下手は関係なく、音の純度の差を。

しかし、自分はこのような性格で良かったなと思うのは、その差を感じて一旦絶望はするものの、翌日にはそこに向けてチャレンジしたくなるというところです。10代最後に出会ったレディオヘッドにさえ、20代で衝撃を受けた遠い遠い街のボブディランにさえ、僕は絶望のち笑顔だった。それがこれまで音楽を続けられている自分の、幸運な才能です。

自分発信の強烈な天才ではない事は自覚しつつ、衝撃的な影響を受けた時に、そこを超えようとしてしまう性質が僕を前へと駆り立てます。その事にはきっと才能があるんだと思います。

出会えた目標が高ければ高いほど、自分は影響されて成長できる。そんな環境に自分を迎え入れてくれた仲間達、迎え撃ってくれた仲間達に今日も感謝。

山口進の歌が持つ、人の深層を震わせるような強さも、えあどくべの音楽がもつ、人生の無限の美しさも、僕は見せ付けられて、そこを超えていこうと思う。その先に彼らがまた進むなら、またもっと、前へ。

絶望のち笑顔。

ありがとう。人生は、素晴らしい出会い。

初対面ということで思い入れという意味で言及できませんでしたが、Gauche.さんも凄く素敵だった。若いのに素晴らしいミュージシャンは沢山いますね。でも、多分純度はもっと高められるでしょう。さあ、競争だぜ。

2015/10/16 下北沢440
白倉新之助と踊る子守唄
※真野敬史(drums)/クリストファー・オライリー(Bass)/Miho(Accordion) & Satsuki(clarinet) from Dead Sea Dropouts

1 ヘッドホンを外すべき時
2 太陽を待っている
3 おばあちゃんのお話を聞きましょ
4 ふきのとう
5 ライオンのように美しく

2015年10月9日金曜日

10月16日、下北沢440の夜、予告の巻!

今月16日は急遽お誘い頂きまして、初めて下北沢440で演奏させてもらいます。
「白倉新之助と踊る子守唄」で出演。

今回のメンバーは、真野敬史、クリストファーオライリーのお馴染みのリズム隊、それに加えてアコーディオンにMiho、クラリネットにSatsuki、2人の女性プレイヤーをお迎えします。

2人はDead Sea Dropoutsというジプシー音楽のバンドをやっています。ベースもいない、ほぼインストゥルメンタルのエキゾチックな音楽ですが、立派なダンスミュージックとして成立するのが、彼女達のやっているクレズマーという音楽の凄いところです。

今回はそのエッセンスをうまく拝借して、ミクスチャーな世界を作れたらなと思います。

共演は初めましてのGauche.さん。
それから山口さんちの進さん。浅草で久々に弾き語り対決した時は圧倒されました、theヤクザボイス。
そして、from山梨の天才グループえあどぐべ、です。

重くなるのはなんか照れるのでさらっと言いますが、進さんにもえあどぐべさんにも、かつて一回は完全に打ちのめされたことがあります。もう音楽辞めた方がいいかもなと思わされるくらい素晴らしい瞬間を見せつけられたことがあります。それ程に特別です。

あいつら結構巷ではよくそう言われてるんで、これ以上あんまり言わないようにしようと思います。

それで結果、僕は音楽辞めたりしてません。同じように素晴らしい感動的な瞬間を、自分にもまだ作れると思っているからなのさ。

お待ち、してます。

10月16日(金) 下北沢440  
"鳴リヤマヌ夜"

Gauche.
山口進(夜ハ短シ)
白倉新之助と踊る子守唄
えあどぐべ

open19:00 / start19:30
ad¥2,200- / d¥2,500-
(+1order)

2015年10月6日火曜日

FMヨコハマ放送その後の雑談です

10月5日深夜26時、FMヨコハマさんでソロアルバムよりタイトル曲「ふきのとう」をオンエアーしていただきました。

その放送を聞いてくれた人がどれくらいいるのか分からないけれど、聞いてくれた人はご存知の通り、ちょっと自分の父親方ルーツの話になってしまった。

別に封印しているわけでもないし、プロフィール欄に書いてしまったからそれがピックアップされるのは当然のことで、当然ラジオ局側に文句も無い。ただ、別に大した話じゃないからプロフィール欄に書かなきゃ良かったなと思っただけのこと。書いたから面白がって取り上げてくれたのかも知れないしね。

ラジオパーソナリティの人が話の最後に「音楽の話があんまりなくて不本意だったかもしれないけど」と言ってくれたけど、自分の楽曲を取り上げてくれて、オンエアーしてくれるだけで有り難いことです。どんな話だって不本意なんてことはありません。

でもまあ、問いかけに対して心にも無い相槌をしていた自分を思い返すと、少々後悔している部分はあります。自分の血縁関係がどうであっても興味もないし、音楽に血なんて関係ないし、全部自分が出会った人や物のおかげで自分で作ってきたものです。そう答えるべき瞬間があったんじゃないかな、なんて。

***

下記に引用したものは確か6年前くらいにどこかに書いた記事。昔やっていたバンドのブログだったかどこだったか。探してもweb上には転がっていなかったけど、原稿があったので再掲載。(今読み返すと、もう良い歳になってる6年前とはいえ、若気の至り的側面が見られますね。人間いつになってもそんなもんですかね。)
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昨年末に祖父が亡くなった。母方の祖父だ。
俺にとってたった一人の祖父であり、俺の名付け親でもあり、もはや顔も覚えていない俺の父親に代わってキャッチボールをしてくれたのもこの祖父だ。
大正生まれの92歳だったから天寿を全うしたと言えるのかも知れない。
俺は彼の為に葬式で歌を歌った。

たった一人の祖父と書いたが、俺という人間が存在している以上、母親と父親がいて、その両親が存在している以上、そのまた親がいる。だから当然家系上の祖父はもう一人居る。俺は会ったことがないけれど。

俺のもう一人の祖父は本名を有島行光といい、森雅之という芸名で活躍した昭和の俳優だ。そしてその父、つまり俺の曾祖父にあたる、は有島武郎というこれもまた名の知れた小説家である。その事実を母親から聞かされたのは小学校4年生くらいの時で、どこかのデパートの一角で行われていた(ように思う)芥川龍之介展に連れられて行った際、その交遊録に登場した有島武郎を指して説明されたのであった。

幼稚園を有島新之助として通った俺が突然小学校に入る段階で明日から白倉新之助になります、と告げられた時、俺はすんなりとはーい、と言ったように思うが、それは恐らく有島の血を引く俺の父親と母とが俺の記憶の根付く前段階で離婚しており、その後小学校に入学するまで4年間くらいをずっと白倉の家で過ごしていたからだろう。「はい、しらくらです」と電話を取るように言われていた俺は寧ろ、幼稚園で有島と呼ばれることに疑問を覚えていたのかも知れない。その頃の曖昧な状況を幼い自分がどう捉えていたのかはそれこそ曖昧なのだが。

自分達の離婚について、母親から詳しい説明が為されなかった以上、俺からそれを踏み込んで訊ねることは無かった。きっとそれを説明する必要はないと、自分の子育てに自信があっただろうし、俺もそれを聞く事を求めていなかった。母が父親の分も受け持って俺を育ててくれたお陰で、今まで一度も、本当に一度足りとも、父親に会いたいと思ったことは無いし、幼少時に父親について誰かに訊ねられた際も、僕の父親は居ませんと答えるのになんの躊躇いも寂しさも感じなかった。きっと母だけでなく、同居していた祖父や祖母、そして親戚の面々が俺に寂しい思いをさせないように育ててくれたからだろう。だから俺は小学校入学時に捨てたこの有島という系譜について今まで、家族に対して訊ねることも、本当に近しい人以外の他人に対して自ら語ることも避けてきたのだった。なんとなくそれは白倉の血が与えてくれる愛に背く行為に思えたからだ。幸せな離婚劇などというものは恐らく殆ど無いだろう。両親の離婚時に、祖父が多いに憤ったというのもなんとなく耳にしていた。家族から俺に有島についてを語ることも無かった。

しかし望もうが望むまいが、俺が両家の血を引いている事は事実であり、自らのルーツの半分が謎に包まれているとなれば、それに興味を抱いてしまうのもまた事実である。各々が比較的堅実な人生を送ってきた白倉家に育ちながら、中学の早い段階で音楽や創作に身を捧げようと決意した時、もう一方の血の影響を感じずにはいられなかったし、偉大な表現者であった有島武郎・森雅之両氏については、血縁になかったとしても魅力を感じさせるものがあるのは間違い無い。俺は現在までの成長の過程において折々に両氏の人生や作品について調べてきていた。ただし、俺と彼らとの関係については今更周知することも無いと思っていたし、なにより自分の作品に血の影響を指摘されること、良いものであるにせよ、悪いものであるにせよ、それは自分にとって非常に喜ばしくない事態だと感じたために、敢えてその事は伏せて行きていく事にしたのだった。

では何故此処にこれを書いているのか。

先日母と話す機会があり、もし自分のこの有島の系譜の事が広く知られるようになったらどうなのかと訊ねたところ、母は一時の躊躇いを見せながら、相手方の家に文句を言われるかも知れないけれど構わないのではないか、と答えた。そして自ら直ぐに、文句を言われる筋合いは無いわよね、と前言を否定した。その通りだ。俺は自らどうしようもなくその血を引いており、それに対して誰からも文句を言われる筋合いはない。万が一にも俺の存在が父親側にとって迷惑であるようなことはあってはならない。もしそうなのであれば、俺はそれを許すことは出来ない。父親側がどのように考えているのかそれは全く想像もつかないし、何処で何をしているのかも分からない。だが、母親に一瞬でもこのような事を言わせる要素があるのだとしたならば、やってやろうじゃないか、というのが俺の態度だ。他人の理解は必要ない。

俺は父親に会いに行ったりしない。何処にいるか分からないんじゃあ会いに行きようもないし、会いたいという気持ちも幼少時から相変わらず微塵もない。万が一遭遇した時に、俺が何を感じて何を産み出せるか、という事に関して興味はあるものの。
ただ俺は白倉と有島という二つの偉大な血の混血で、その事実を掲げた上で創作をし、表現をしていくことにしたんだ。もし俺が父親であるあなたの所にまで届くような何かを産み出すことが出来たなら、その時あなたが勝手に気付いてくれればいいんだ。ただその作品はあなたの影響は一切受けていないけれど。

俺はこの文章を怒りにまかせて書いているわけでも無いし、誰かに心配をさせたいわけでも、悲しませたいわけでもない。全くの凪ぎ状態でこれを書いている。穏やかな気持ちで、明快で壮快だ。
昨年亡くなった祖父にはこの事は伝えたくなかった。白倉の旗を守って戦争を超えて生きた祖父だ。しかし彼が亡くなり、父親も居ない俺としては、男としてこれから自分自身の旗を掲げて生きなくてはならない。これはその宣言であり、小さくても何処かに書いて、人の目に晒されておかなければならなかったものである。

俺がこれから何か一つでも後に遺す事ができるのかどうか、全てはこれからだ。
準備は出来ている。



白倉新之助

2015年9月19日土曜日

安保関連法成立の朝

安全保障関連法が一旦成立されたとされた朝に書いた幾つかの記録です。

@srkr_shinnosuke: 単純な話、毎日声を枯らして訴えている国民がいるのだから、政府の側も毎日死に物狂いで、国民に対して法案の意義を訴えるべきだった。

この国を壊すのは戦争そのものではなくて、政策決定権をもった側のそうした「非情さ」なんだと、人々は怒っているんです。

@srkr_shinnosuke: 僕は大学で政治学部に籍を置きましたが、その時理解した事は、「政治はパフォーマンス」であるということ。不完全な人間達が寄り集まって、どのように物事をうまく進めるか取りまとめていくのが政治。その決定方法に数学的な絶対性はないのだから、結局は人間のパフォーマンスによるところが大きい。

@srkr_shinnosuke: そうであるからこそ、過去の特定人物の圧倒的なパフォーマンスによって過ちと呼ぶべき歴史も作られてきました。

選挙の時だけパフォーマンスすればいいというのは非常に稚拙な考えです。政治家のすべきは、常にパフォーマンスすること、というかそれ以外に存在意義がない。

@srkr_shinnosuke: 毎日声を枯らしていた国民の一部と、法案可決までだんまりを決め込んでいた政府の側、どちらが強いパフォーマンスをしていたかは一目瞭然です。でも政策決定権は法的に認められた国会議員にある。だからこそ、パフォーマンスの必要もないと思っている「非情さ」に、人々は絶望し始めているんです。

@srkr_shinnosuke: でも、音楽家は政治について直接言及すべきではないと思っています。音楽家は他の舞台でパフォーマンスすることができるからです。他の芸術活動家も同じ。思考の出発点は同じでも、別のお皿に美しく盛り付けて、異なる結果を生み出すべきです。ということで以上終わり、です。

2015年9月14日月曜日

「曖昧 みんな ドリーマー」をカバーさせてもらいましたよ

9月13日に新宿マーブルで行われた、夕焼けアフロCD発売記念ライブにて。
当初出演予定だった夜ハ短シが諸事情により出演不可となり、急遽「白倉新之助と踊る子守唄」にて出演しました。
今回のメンバーはおなじみ真野敬史をドラムに、禁断のパートナー藤原真をベースに迎えてお届け。急造チームですが3曲を演奏し、最後に1曲アルバム「ふきのとう」から弾き語りさせてもらいました。

映像はその際に演奏したカバー曲です。夜ハ短シのアルバムに収録されている「曖昧 みんな ドリーマー」という曲です。
僕の尊敬する天才シンガーソングライター小田切健が作詞作曲を行った楽曲で、それをこれまたもう一人の天才シンガーソングライター山口進が歌っているという、彼らにとっても彼らのファンにとっても思い入れの深い1曲です。そして、歴史に残るといっていいくらいの名曲です。

個人的にはここ1、2年の間にこの二人のソングライターに出会えたことで、歌とは何か、歌を作るとは何かということに向き合わせてもらえるようになったと思っています。一生敵わないかもしれないなと思えるような強大な才能が身近にいると知って、僕のひねくれたハートはそれまで以上に燃え始めたのでした。

小田切健(よよよい)、山口進、藤原真、真野敬史、この関係性をこの日のこの曲の演奏に詰め込めたのは、僕にとっては一つの祝祭的な瞬間でした。チャンスをくれた仲間達ありがとう。勝手にやっちゃった感じもありますが。

それから、会場で聞いてくれた、もともとこの曲を好きだったファンの方々も、受け入れてくれてありがとうございます。
http://www.goodbyedonuts.com/#!video/czyu


「曖昧 みんな ドリーマー」(夜ハ短シ・えあどぐべcover)
作詞作曲:小田切健 編曲:夜ハ短シ
演奏:白倉新之助と踊る子守唄(真野敬史・藤原真)

2015年9月11日金曜日

20150903ワンマンライブ終えて(セットリストも)


「白倉新之助の世界展」ご来場頂いた皆様本当にありがとうございました。個人名義でワンマンライブなんて自分にとっては大それたことのように感じていましたが、沢山の人に集まって頂き、大成功!と言わせて貰いたいと思います。

考えてみれば、バンド演奏してくれた踊る子守唄のメンバーは、10代、20代、30代と本当にふとしたきっかけで出会った仲間達で構成されていました。会場で見守ってくれたみんなも、同じように節目節目で出会ってくれた仲間達が多かったです。

つくづく自分は仲間に恵まれているなと思います。全員がそれぞれに心底イイ奴らで、どこかしらちょっぴりダメな奴らで、だからこそ最高の連中。

数々の出会いは、どれも音楽がもたらしてくれたものでした。音楽をやってきたことは、既に自分にとって他に代え難い素晴らしい結果となっていました。

ワンマンを終えた今の心境は、もっと新しい事をやりたい、仲間達ともっと凄い景色を見たい、そんな貪欲なものでした。それは素敵な収穫です。

来てくれた仲間に感謝。来てくれようとした仲間に感謝。一緒に演奏してくれた彼らに感謝。真野 敬史/Christopher David O'Reilly/白石 経/金光 朗之/上窪洋平








2015/09/03
「白倉新之助の世界展」下北沢waver
1. おばあちゃんのお話を聞きましょ
2. 新しい国
3. その男、裏表アリ
4. ジョンと宇宙の用意
5. 笛(U ARE 97%)
6. 銀色雲
7. アイコンガールピストルズ

8. 嘘っぱちナポレオン
9. 5月のある晴れた日

10. 子供盗賊団宣言
11. 毒リンゴ
12. 誓いの歌
13. ふきのとう
14. モダンライフへようこそ
15. ママ僕の服はもう買わないで
16. 熱狂
17. 和音
(encore)
18. カムカムトゥゲザー
19. グッバイドーナツ自由の女神

※写真撮影=さとうせらりる・アキチョン

2015年8月27日木曜日

1stソロアルバム「ふきのとう」9月3日発売


2015年9月3日、白倉新之助名義の1stアルバム「ふきのとう」を発売します。
作詞作曲だけでなく、録音、ミックス、マスタリング、プロデュースまで全部自分自身でやるというテーマで取り組みました。演奏も97%自分で行っています。(一部ゲストミュージシャン参加、特にドラムに関しては真野敬史に素晴らしい演奏をしてもらいました)

同9月3日のソロワンマンライブ「白倉新之助の世界展」会場から販売開始。

Goodbye Donuts Presents「白倉新之助の世界展」
出演:白倉新之助と踊る子守唄
2015年9月3日下北沢waver
19:00 open / 19:30 start (¥2500 + 1drink)

初のソロワンマンライブはレコ発ワンマンということになりました。
Goodbye Donuts Recordsのウェブサイトでも販売いたします。

www.goodbyedonuts.com

メッセージ色の強いフォーク調のアルバムですが、言葉だけでなく音楽自体も楽しめるように、いろんな表現をしようと試みました。

割と、楽しんでもらえる内容になっているんじゃないかと思います。

是非沢山の人に聞いていただきたいです。


白倉新之助「ふきのとう」
Shinnosuke Shirakura "Fukinoto"
2015年9月3日発売
GBD-002 ¥2000(税込み) 

1 ヘッドホンを外すべき時 When you should remove your headphones
2 おばあちゃんのお話を聞きましょ Listen to what grandma says
3 熱狂 Nekkyo
4 嘘っぱちナポレオン False Napoleon
5 小さなあなたの部屋 Your tiny room
6 選挙 Election day
7 君の力を信じよう Believe in your strength
8 ふきのとう  Fukinoto
9 木こりの就職活動 The lumberjack's job hunt
10 全身で生きろ Live with your whole body
11 愛し合う二人の冒険小説 An adventure novel of two lovers 
12 ライオンのように美しく Beautiful like a lion

2015年6月16日火曜日

2015年9月3日「白倉新之助の世界展」のお知らせ



これまでの活動の総まとめかつ、ソロとしての本格的な旅立ちとして、9月3日の木曜日に、初ワンマンライブに挑戦させてもらうことになりました。何としても成功させたいと思っています。是非皆さんの力を貸して下さい!

Goodbye Donuts presents
「白倉新之助の世界展」
出演:白倉新之助と踊る子守唄

2015年9月3日 下北沢waver
19:00 open  19:30 start
前売り2500円/当日3000円(共に+1drink)

ソロワンマンと言いましても、素晴らしいサポートメンバーに一緒に演奏してもらうバンド形式がメインです。これまで、とっ散らかった色々なタイプの曲を作ってきましたが、それをもう全部やるか!ってことでオールミックスでお届けします。

多分、白倉新之助としての1stアルバム発売記念にもなるんじゃないかと思っています。

大きなバックアップは何も無いですが、心強い仲間達が応援してくれてるので、必ず素晴らしい一夜になると信じています。

是非是非時間を作って遊びに来て下さい!

情報の拡散などご協力もよろしくお願いします!

2015年5月16日土曜日

5月のある晴れた日

5月のある晴れた日

5月のある晴れた日には
歌い始めた友人が欲しがっているアコースティックギターを一緒に見に行って
それがまるでそいつの為に作られたみたいにそいつにピッタリの音をしていて

その帰り道
ちょうど方南町あたりで
自転車の前輪がパンク
僕は項垂れた自転車の首根っこを掴んで歩くことになる
そんな夜があった

540円で買った安いイヤホンで聴く音楽は
ボブディランがまだ虚勢を張っていた頃の
ドラムスもベースも
ギターにシールドさえも無かった頃の歌

東京の杉並区なんかから見えるのは
霞んだ薄緑色の小さな星空
生温い風は昨日とも明日とも同じ
特別なことなんて何一つない
そんな夜があった

もう歩いて行くしかないと分かった時
人はいつもよりはっきりとした気持ちになる
高級車に乗っている誰かさんよりも
今の僕はちょっとだけ英雄気取りだぜ

✳︎✳︎✳︎

5月のある晴れた日には
僕は1人の女の子と付き合うことになる
川崎市はずれの小さなアパート
そのエレベーターも無い四階の部屋
開けっぴろげな希望と蝉の死骸が落ちていた階段

その数年後の
5月のある雨の日
その女の子と一緒になった
僕はいつしか杉並区のはずれに移り住み
今自転車を押してその家を目指すことになる
そんな夜があった

✳︎✳︎✳︎

5月のある晴れた日には
知らない女の子が若くして命を落としたという
歌を歌っていた女の子
その子にむけて今夜新宿で歌を歌っている男の子

その同じ頃
天国で絵を描いている親父の
誕生日を祝う男
僕は一人歩きながら思うんだ
今頃あいつは山梨で
ギターを大事そうに抱えて叫んでいるんだろう

もう歩いて行くしかないと分かった時
それは諦めの気持ちに似ているけどちょっと違う
僕らは前に進むことを止めてはいない
僕らは自分から歩くことを選んだんだぜ

✳︎✳︎✳︎

5月のある晴れた日には
そんな風に歩きながら
「5月のある晴れた日」という題名の歌を考えている男
縁石を綱渡りしたりあくびをしたりしながら
これで酒でも飲めたらよかったけれど

ほらもう高井戸の煙突が見えてきた
煙突の向こうには
今僕たちが暮らしている小さなアパート
生きている奴らは頑張れよ
月は見当たらないけどそう言ってるに違いない
そんな夜があった

もう歩いて行くしかないと分かった時
どれくらいかかるかなんて考えても仕方がない
これは僕の平成27年5月14日のことではあるけれど
君の5月のある晴れた日についてのことなんだよ

2015年4月7日火曜日

2015年4月ライブスケジュールなど

4月ライブスケジュール
■4/12(日) 
下北沢mona records 20:10~【子供盗賊団】
http://www.mona-records.com/live/2015/04/live_041218.php

■4/18(土) 
下北沢Laguna 19:20~【白倉新之助】
「後藤匠企画 < 四月の風・浮つきたい・>」http://www.daisybar.jp/laguna/1504.html     

阿佐ヶ谷gamuso 20:40~【icon girl pistols】
https://www.facebook.com/events/795091420546263/

■4/23(木) 
新宿motion 【白倉新之助】

■4/28(火) 
下北沢Big Mouth 21:00~【子供盗賊団(アコースティック)】
https://www.facebook.com/events/1398153847166799/

※4/18はソロとIGPバンドで2公演です。

春ですので、全部の活動がノリに乗ってきている予感です。
twitterにも書きましたが、最近、九州にお住いの方お二方から詩集のご注文を頂きました。
僕はお会いした事ないけれど、お二方とも10年以上僕の作品を愛聴してくれているとの嬉しいメッセージ付きでした。
そんな風に思いもよらず誰かと繋がっていたなんて、音楽をやっていて良かったなと思うわけです。

飽きっぽい僕は音楽性もやってる事自体もバラバラであっちへ行ったりこっちへ行ったり。
一つの事にエネルギーを集中できる人の強さに憧れたりもしたものですが、どうやらそのように生きていくことは僕には難しい様子。
でも気づけば、そうやって作風が一つ一つ違っていることを認めてくれるバンドメンバーがいて、楽しみに聴いてくれている方がいて。
こうなりゃ徹底的にバラバラでまとまりの無い好き勝手な作品作りをしてやろうかと思ったりするわけです。

誰かに笑われたって別にいいじゃん
人にどう思われたって別にいいじゃん

みんな好き勝手に歌い踊ったらいいんだよ。ただし、誰かに好かれようなんて思ってやっちゃあだめだ。


春!